末岡さんの別名は落語家・華乃ぴりか。以前通っていた大学で落語と出会い、学生対象の選手権では大賞も受賞している実力派だ。末岡さんの落語愛の源と、落語を通して企んでいること、そして将来の夢を聞いてみた。
中高は吹奏楽部に所属してたんですが、強豪校だったのもあってめっちゃスパルタで。それなりに楽しかったんですが、楽器がないと自分には何もできないもどかしさがあったんです。
私はひとりで「面白エンタメ」になりたかったんですよね(笑)。
そんな想いもあって、前に通ってた大学で落研(落語研究会)に入ると落語にどハマりしました。
大学は中退して図書館で2年間働いてからセイカに入り直したんですが、メディア表現学部は自由度の高さが魅力。みんな枠に縛られずに好きなことをしてて、私も大好きな落語を思いきり探究できてます。
私は落語って現代を生きるためのサバイブ術だと思ってて。サウナとかヨガみたいに心と身体をととのえるものとして提案したくて、落語のレクチャー動画の制作・展示を行いました。
動画で伝えたのは、落語は「ひとりで大きい声で喋ったらあかん」「自分らしさがないとあかん」「死んだらあかん」っていう3つの「やったらあかんこと」をやるものだということ。
落語はひとりで大きい声で喋るのが基本だし、何役も演じ分けるから何者にでもなれるし、死や心中を落語の中で擬似体験したら消えてしまいたい気持ちも笑いに昇華できる。
現代のコンプライアンスは1回忘れて、やったらあかんことを全力でやることでデトックスできるんですよ。
次は実際に体験できるワークショップもやりたくて、卒制に向けて模索中です。私、将来はひとりで「面白いこと屋さん」になりたいんです(笑)。
人と人の間に入って、面白いことを企んで、ひとりの人として面白がってもらえる存在になる。それが私の最終目標です。